会計チェックを「毎回ブレない仕組み」に変える——論理ソルバーMCPを公開しました

📚 論理ソルバーMCP 連載(全3回) 全体像:会計チェックを「毎回ブレない仕組み」に /  なぜ論理ソルバーか:生成AIはなぜ「ロジカルな話」で間違えるのか /  品質を守る:「暴走するAI」をどう手なずけるか (この記事は

— ふだんのことばで監査ルールを作り、自動テストで品質を守る。そんなツールを公開しました

会計データが論理ルールのエンジンを通り、指摘すべき取引だけが浮かび上がる様子を表したヘッダー画像 [▲ 本記事のテーマ]

こんにちは。

「会計のチェック、AIに丸ごと任せたらラクになるかな?」

そう思って試してみたものの、

「なんか、毎回ちょっと答えが違う…」 「これ、本番で使うのはさすがに怖いな…」

そんなふうに感じたこと、ありませんか?

実は、AIをそのまま会計チェックに使うと、たいていここでつまずきます。

でも、使い方をちょっと変えるだけで、AIは「毎回ブレる相棒」から「毎回きっちり同じ仕事をする仕組み」に変わるんです。

今回公開した論理ソルバーMCPは、まさにそのためのツールです。

難しい話はしません。読み終わるころには、「あ、こういうことか」となんとなくつかめるはずです。

それでは、さっそく見ていきましょう。


このツールのいいところは、4つ

細かい話に入る前に、このツールを使うとどう嬉しいのか、先に4つだけお伝えします。

  • 見落とさない … 素のAIは「一部だけを抜き取って見る」やり方になりがちですが、このツールは対象を全件チェックします
  • 根拠を説明できる … 「何を指摘して、何は正常とみなすか」を会計・税務のふだんの言葉で決めておくと、それがそのまま指摘の根拠になります
  • 人は難しいところだけ見ればいい … はっきり判定できるものは自動で処理し、人でも迷うところだけを警告として専門家に回します。人が手をかける価値のある仕事に集中できます
  • 使うほど安くなる … 一度作ったルールは、実行のたびにAIを呼び直しません。だから繰り返しチェックしても、AIの利用コスト(トークン)がかさみません

この4つが、どうやって実現されているのか。順番に見ていきますね。


まず、会計チェックって「見落とし」と「属人化」が起きやすいんです

決算前のチェック、月次の仕訳レビュー、インボイス対応。

会計・税務の現場には、目で一件ずつ追うしかない確認作業が、本当にたくさんありますよね。

たとえば、こんな確認です。

「5万円以上の支払なのに、証憑(領収書・請求書)が紐づいていない取引はないか」 「課税仕入なのに、取引先が登録されていない取引はないか」 「未決済なのに支払期日が空欄で、滞留管理から漏れている取引はないか」

一つひとつは単純そうに見えますよね。でも実務だと、ここに「取引先の登録状況」「証憑の種類」「決済の状態」「過去の履歴」…と条件や関係が次々に重なって、判断はどんどん複雑になっていきます。

そして取引が何千件もあったら、人の目だとどうしても見落としが出ます。

しかもこの手のチェックは、担当者の頭の中にあることが多いんですよね。だから引き継ぎも検証も難しくて、どんどん属人化していきます。

「じゃあAIに全部やらせればいいじゃん」

そう思いますよね。でも、ここで別の壁にぶつかります。

AIは、9回正しくても、10回目にスルッと違う答えを出すことがあるんです。

これは、AIエージェント開発の現場でも、いちばん悩まされるところです。

同じデータで同じ監査を頼んでも、毎回「それらしい指摘」は返ってくる。でも、よく見ると中身が違う。 当然、抜け漏れも出ます。

毎回ちょっとブレる。サイコロを振っているような感じです。

これだと、いつも同じ品質が求められる業務には、ちょっと使いにくいんですよね。

論理ソルバーMCPは、この「ブレ」の問題に取り組んでいるツールです。


何をするツールなの?

ひとことで言うと、freeeの会計データを「論理ルール」で監査・分析できて、しかもAIからでも画面(GUI)からでも操作できるツールです。

ここで何度も出てくる「監査ルール(監査クエリ)」とは、ひとことで言えば**「指摘すべき取引を捕まえるための“高度な検索条件”」のこと。「金額が3万円以上 かつ 証憑がない」「課税仕入 かつ 取引先が未登録」…といった条件を、たくさんの「かつ(AND)/または(OR)」で何段も組み合わせた、いわば条件の“化け物”**です。これを人とAIで育てて、何千件の取引の中から「該当するものだけ」を漏れなく拾い上げます。

やれることは、大きく4つ。

  • 仕訳ミスの検出 … インボイス未登録仕入 / 高額取引の証憑漏れ / 月次仕訳の漏れ などをまとめて点検
  • 監査ルールの再利用 … 一度組んだルールは、あとは実行するだけ。修正もAIに任せられる
  • ことばからルール化 … 「家賃の支払漏れをチェックして」のようなふだんのことばからルールを作成/修正
  • freee公式とのデータ連携 … 取引・取引先・従業員・勘定科目・税区分を取り込み。freeeの開発用事業所で試せる

全体フロー図。freeeの会計データ→同期して取り込み→監査ルールのエンジンで検査→指摘すべき取引だけが結果に並ぶ、を左から右へ並べた図 [▲ 全体の流れ]

だれが・どこから操作する?(機能の配置)

「AIから操作するの? それとも画面から?」——どちらもできます。下の図が、全体の配置です。

機能配置の3層図。上=入り口(AIエージェントのチャット/GUI画面)、中=論理ソルバーMCP(中核:DataLog+監査ルール)、下=freee(本番アカウント/テストアカウント) [▲ 機能の配置(3層)]

ポイントを4つだけ。

  • AIエージェントのチャットから、ほぼ全部できる … ルールの作成・修正・実行・可視化まで、Claudeなどに話しかけるだけで進みます
  • 画面(GUI)からも、一部はできる … 「結果やルールの閲覧」「業務の正解(期待値)の入力」「freee連携の登録」など、人が目で見て確かめたり、意思を入れたりする操作はGUIで完結します
  • 会計データは、AIを介さず“直接”取り込める … freeeのデータは、AIエージェント経由でも、AIをバイパスして直接取り込んでもOK。大量データの取り込みは、AIを通さず直接同期するほうが速く・確実です
  • 本番とテストを、きちんと分ける … freeeは本番アカウントとテストアカウントを区別します。監査ルールの動作確認(テスト)で使うデータはテストアカウントにだけ入るので、本番の会計データを汚しません

実際の画面では、検査結果がパッと一目で見渡せます。下は公開のお試し環境(実データ)で撮った、監査ダッシュボードです。

監査ダッシュボードの画面。上段「監査結果サマリ」に直近実行のヒット件数(85件)・誤検知率(FP率)・見逃し件数(FN)、下段「監査クエリサマリ」に共有範囲(アプリ共通/組織/個人)ごとのルール本数と指摘数の内訳。一部は「ダミーデータ」タグ付きのサンプル値 [▲ 監査ダッシュボード]

監査ルールは、会計士・税理士が意図を読み取りやすいように、条文のような書き方(法文風)でも併記できます。

監査結果の画面。監査ルールごとに重要度(エラー/警告)・公開範囲・クエリ名・業務向けの詳細説明が並び、いちばん右に「法文風クエリ詳細」を併記。たとえば『次に掲げる全てに該当する取引を集計対象とする。一 収入取引であること 二 当該取引の明細行のうち、課税仕入の税区分が一以上あること』のように条文の体裁で読める [▲ 監査結果(法文風の併記)]


ポイントは「AIに作業そのものをやらせない」こと

ここが、いちばん大事な考え方です。

AIに毎回「作業そのもの」をやらせると、さっきの話のとおり、結果がブレやすいんですよね。

そこでこのツールでは、発想を変えています。

AIに作業を繰り返させるのではなく、「同じ作業を繰り返す、厳密なしくみ(=監査ルール)」を一度だけ作ってもらうんです。

そして、実際にそのルールに沿ってチェックを実行するのは——なんと、1980年代に生まれた古典的なAI(論理ルールのしくみ)です。

意外ですよね。

このしくみ自体は昔からあって、できることもほとんど変わっていません。

ただ、ルールの書き方にちょっとクセがあって、これまではITエンジニアにしか書けなかったんです。

ところが、ここにきてClaudeのような「プロのエンジニア並みのAIエージェント」が手伝ってくれるようになりました。

おかげで、専門のことばを知らなくても、ふだんの言葉で「こうチェックして」と頼むだけでルールが書けるようになったんです。

AIが本当に得意なのは、ゼロから完璧な作業を毎回こなすことよりも、あるものを別の形に「変換」することです。

これは、AIの得意分野とぴったり合っています。生成AIが本当に得意なのは、ゼロから完璧な作業を毎回こなすことよりも、あるものを別の形に「変換(翻訳)」すること。だから「業務のことば」を「ルール(しくみ)」へ変換する、という使い方が、根っから向いているんです。

だから、役割をこう分けます。

  • 人間:業務のことばで「何が正解か」を伝える
  • AI:それを監査ルール(しくみ)に変換する
  • しくみ:あとは何度走らせても、まったく同じ結果を返す

ブレるAIをそのまま回し続けるんじゃなくて、AIの変換力で「毎回同じ結果になるしくみ」を組んで、人はそれを回すだけ。

これなら、速く、何度でも、同じ品質でチェックできるんです。


登場人物は「2人」だけ

このしくみが効くのは、役割を「正解を決める人」と「実装する人」の2人に、きれいに分けられるからです。

  • 専門家(税理士・会計士などの有資格者、または業務知識を持つ担当者) 「業務として何が正解か」をテストとして決めて、最後にAIの案を承認します。プログラムは一行も書きません。
  • AIエージェント そのテストを全部満たすように、ルールの中身を書いたり直したりします。ただし、正解を決める権限は持ちません。

専門家は「正解を決めること」と「承認すること」に集中して、実装はAIに任せる。

業務を知っている人が、プログラムを書かずに、自分の頭の中の「正解」を直接しくみに渡せる。これがこのツールでいちばんやりたかったことです。

大事なのは、このツールが人間を“置き換える”ものではないこと。「何を正しいとするか」を決める権限は、最後まで人間の側に残してあります(機械はそれを実行するだけで、ものさし自体を決める権限は持ちません)。機械的な手間を肩代わりして、人が判断そのものに集中できるようにする——それがねらいです。

専門家は、ルールの中身(書き方)まで理解する必要はありません。中身は「どう実現するか」を担う部分で、そこはAIの担当です。専門家が向き合うのは「何が正解か」だけで大丈夫です。


AIから接続して使えます

論理ソルバーMCPは、AIと外部ツールをつなぐ共通の仕組み(MCP)に対応しています。

お使いのAIにつなげば、監査ルールの一覧・作成・実行・可視化まで、AI自身がやってくれます。

  • Claude(Anthropic) … 「カスタムコネクタ」にURLを貼るだけ。下の手順でそのまま試せます
  • ChatGPT / Custom GPTs … 開発者向けの設定で接続(自動接続は準備中)
  • Cursor … 設定画面から接続でき、手元の環境とも併用できる

AI接続のイメージ図。Claude・ChatGPT・Cursorが、共通の仕組み(MCP)という1つの差込口を通って論理ソルバーMCPにつながる様子 [▲ AIサービス → MCP → ツール]


なぜ「論理ルール」なんでしょう?

よく聞かれるのが、「それ、表データを検索すればよくない?」という質問です。

でも、表の検索は、そもそも生まれた目的が違うんです。

もともとは、「データの置き場所」と「それを使う処理」を切り離すために発展してきた技術です。大量のデータを安全にためて、必要な分をすばやく取り出す——そこがいちばんの得意分野。だから、一枚の表から条件に合う行を抜き出すのはお手のものでも、会計監査のように「取引→明細→税区分→取引先…」と関係を何段もたどっていく問いには、もともと向いていません。たどるほど、つなぎ目が雪だるま式に増えて、すぐ読めなくなります。

ふだんのプログラミング(手順を一つずつ命令していくやり方)も、出発点が違います。こちらは、コンピュータに「まずこれ、次にこれ」と手順を指示するために生まれました。動かす手順を書くのは得意でも、肝心の「何が正解か」は、ループや条件分岐の中に埋もれて見えなくなりがちです。

その点、論理ルールは出自からして別ものです。論理学と初期のAI研究から生まれた、「何が事実で、何が正解の条件か」をそのまま書き下すための道具なんです。関係をたどって結論を導く——まさに会計監査でやりたいこと——のために作られています。

つまり、同じ「チェックする」でも、向いている道具が違うんですね。

もう一つ、「AIに毎回判定させればいいのでは?」も試しました。でもこちらは、結果がブレて、根拠も追えなくなる。

その点、論理ルールなら、事実とルールを「手順ではなく“正解の条件”」として書くだけ。それで答えが出て、「なぜこの取引が拾われたのか」も後から辿れます。

たとえば「3万円以上で、証憑(領収書)が無い取引」を指摘するルールは、実際にはこう書きます。

細かい文法は読み飛ばして大丈夫。雰囲気だけ伝われば十分です。

[:find ?id
 :where
 [?e "node/id" ?id]             ; 取引を1件取り出して
 [?e "attr/amount" ?amt]        ; その「金額」と
 [?e "attr/has_receipt" false]  ; 「証憑なし」という事実があって
 [(>= ?amt 30000)]]             ; 金額が3万円以上 …… なら指摘

この例はシンプルですが、本当の強みはここからです。

「滞留している取引」「証憑が必要な取引」「関連当事者との取引」——こうした**“業務独自の概念”を、いったん部品として定義**しておけます(このしくみをIDBと呼びます)。

あとは、その部品を積み木のように組み合わせるだけ。手順やループは書かずに、「こういう事実が揃えば対象」という条件を重ねていくことで、自社の業務に特化した複雑な監査も、見通しよく組み立てられます。ここがふつうの検索では届かないところです。

法令改正のときも、ルールの版を分けて残しておけます。一度組んだルールは、実行のたびにAIを呼び直す必要がないので、繰り返すほど安く済むんです。

👉 この書き方の良さは、別記事『生成AIって、なんで「ロジカルな話」で間違えるんだろう?』で、実際の例を見せながらくわしく説明します。


「壊れないの?」——テストで守ります

自動化のしくみには、正直に言うと弱点があります。

よく壊れるんです。

前提が変わったり、想定外のケースが来たりすると、しくみは平気で間違い始めて、しかも黙って動き続けます。これがいちばん怖い。

そこでこのツールでは、ソフトウェア開発でよく使われる「テストを先に決めるやり方」を取り入れました。

  • 監査ルールごとに「この取引は指摘すべき/これは触らない」という代表例を、テストとして固定しておく
  • 結果は「正指摘 / 誤指摘 / 見逃し / 正常」の4つで自動判定
  • AIがルールを直したとき、テストが一つでも赤くなれば、すぐに気づける

イメージはこんな感じです。

取引を「金額 × 証憑あり/なし」の平面にバラまくと、「指摘すべき取引のかたまり」が、ひとつの図形として浮かびます。

監査ルールは、その図形の輪郭をなぞる線。テストは、その輪郭を留めておく六角ボルトです。

AIが新しい例外を取り込もうとして輪郭を動かしても、反対側が崩れた瞬間に、既存の六角ボルト(テスト)が赤で止めてくれます。

緑(正常)と桃色(指摘すべき)を分ける輪郭を、たくさんの六角ボルト(テスト)が両側から留めて安定させている図 [▲ 六角ボルトが輪郭を保つ]

この安全網があるから、AIに「このルール直しておいて」と任せても大丈夫。テストが緑(成功)のまま、安全にルールを育てられます。

🔰 こうした「AIが暴走しないよう脇を固めるしくみ」を、AI界隈では ガードレール(guardrails) と呼びます。道路のガードレールと同じで、AIを安全な範囲から飛び出させないための柵、というイメージです。本ツールでは、この「テスト」がそのガードレールにあたります。

人がいちいち横で見張らなくていい、というわけです。

監査ルール管理の画面。監査クエリごとに固定したテストが行で並び、「結果」列の緑の「成功」(ロジックだけの検証に合格)や「E2E 成功」(freeeに実投入する検証にも合格)、アクション列に「ソルバーテスト」「E2Eテスト」のボタン。89件のテストが並ぶ [▲ 監査ルール管理(テスト一覧)]

しかも便利なのが、E2Eテストで使う取引は、ボタン一つで実際の freee 画面に作られること。テスト用の取引データを手で freee に打ち込む必要はありません。各テスト行の**「freeeリンク」から、その取引を freee でそのまま開けます**。

監査ルール管理の画面。各テスト行のいちばん右に「freeeリンク(開く)」の列があり、テストで使う取引を freee 上で直接開ける [▲ テスト行から freee の取引へワンクリック]

開くと、テストの取引が freee の仕訳帳にそのまま入っています。「テストデータが本当に入ったか」を、いつものfreeeの画面で直接確かめられるわけです。

freee の仕訳帳画面。論理ソルバーの開発用テスト事業所に、テストで投入された取引(摘要に LSM- で始まる識別子)が一件入っている [▲ テスト取引が freee 仕訳帳に実在]

👉 ここは本ツールの核心なので、別記事『「暴走するAI」をどう手なずけるか?』でくわしく説明しています。


接続方法まとめ:3つの入り口(GUI / Claude / freee)

御託はこのくらいにして、触り方を1か所にまとめます。①画面(GUI)にログイン②Claude(AI)から接続③freeeと連携の3つです。まずは①だけでも雰囲気はつかめます。

① 画面(GUI)にログインする

公開のお試し環境(サンドボックス)を用意しています。下のURLを開き、お試し用の共有アカウントでサインインしてください。サインインすると、登録済みの監査ルール・テスト・可視化をそのまま閲覧できます。

お試し環境のURL https://experimental-public-preview.d2cptr62hjowgf.amplifyapp.com/page-id/user-app
メールアドレス logoc.solver.mcp+common-user@gmail.com
パスワード Common-user-1

お試し環境のサインイン画面。メールアドレス(logoc.solver.mcp+common-user@gmail.com)とパスワード(Common-user-1)が入力された、サインインボタン付きのフォーム [▲ GUIのサインイン]

自分のデータで使うときは、この共有アカウントではなく自分のアカウントでサインインします(アカウントが無ければ、同じ画面から新規登録できます)。

⚠️ お試し環境のデータは全員で共有です。本番の会計データやログイン情報は入れないでください。

② Claude(AI)から接続する(MCP)

Claude(claude.ai)から操作するのも簡単です。お試し環境を「コネクタ」としてつなぐだけ。プログラムの知識はいりません。手順は6ステップ。入力する値は、各ステップの表にそのまま載せています(サンドボックスなので、そのまま使えます)。

ステップ1:Claude を開いて、左メニューの「カスタマイズ」へ

Claude(claude.ai)のホーム画面。左メニューの「カスタマイズ」を選んでいるところ [▲ ステップ1:カスタマイズを開く]

ステップ2:「コネクタ」を開き、「+ 追加」→「カスタムコネクタを追加」

カスタマイズ→コネクタ画面。検索窓の横の「+」を押して出た「コネクタを参照/カスタムコネクタを追加」メニューから後者を選ぶところ。GitHub連携など既存コネクタも一覧に並ぶ [▲ ステップ2:カスタムコネクタを追加]

ステップ3:ダイアログに次を入力して「追加」(シークレットは空欄でOK)

名前 任意(例:logic-solver-mcp
リモートMCPサーバーURL https://experimental-public-preview.d2cptr62hjowgf.amplifyapp.com/api/mcp
OAuth Client ID(任意) 433pv1nmr2iknf36aqj5eok0bu
OAuthクライアントシークレット(任意) 空のまま(public client + PKCE のため不要)

カスタムコネクタを追加するダイアログに入力した状態。名前=logic-solver-mcp、リモートMCPサーバーのURL、詳細設定を開いてOAuth Client ID=433pv1nmr2iknf36aqj5eok0bu、OAuthクライアントシークレットは空欄、追加ボタン [▲ ステップ3:上の表のとおり入力]

ステップ4:サインイン画面で、お試し用の「共有アカウント」を入力してサインイン

メールアドレス logoc.solver.mcp+common-user@gmail.com
パスワード Common-user-1

お試し環境のサインイン画面。メールアドレスとパスワードを入力してサインインするフォーム [▲ ステップ4:共有アカウントでサインイン]

※ これは公開デモ用の共有アカウントです。中身のデータは他の人にも見えます。本物の会計データや機密情報は入れないでください。 自分のデータで使うときは、自分のアカウントでサインインし、メニュー「認証キー」から自分用のキーを発行してください。

ステップ5:ツールの権限を「常に許可」に(おすすめ)

コネクタのツール権限一覧。監査ルールの取得・実行、データ同期、freee連携などの各ツールに対し「常に許可/承認が必要/ブロック」を選べる画面で、「常に許可」を選んでいるところ [▲ ステップ5:権限を「常に許可」に]

ステップ6:つながったか、チャットで確認

Claudeのチャットで「logic-solver-mcp 使える?」と尋ねたところ。「使えます ✅」と、使える主なツール(監査ルール/データ同期/freee連携など)が一覧で返ってきた画面 [▲ ステップ6:接続を確認]

つながったら、Claudeにこう話しかけてみてください。

logic-solver で、登録されている監査ルールを一覧して。そのうち1つを実行して、結果を見せて。

Claudeが自分で「ルールを探す→実行する→なぜ該当したかを図で示す」と進めてくれます。しかも結果にはfreeeの取引画面へのリンクや図のリンクが自動でつくので、気になった取引はワンクリックで元データを確認でき、「AIが言ってるこれ、本当?」をその場で確かめられます。

可視化(要約モード)の画面。左に監査ルール一覧(重要度バッジ・該当件数つき)、右に取引・明細・取引先などの関係を点と線で描いた関係グラフ [▲ 可視化(関係グラフ)]

可視化(実データモード)の画面。左で監査ルール(例:インボイス未登録取引先からの課税仕入・ヒット6件)を選ぶと、右の関係グラフで該当した取引が色づいて浮かび上がっている [▲ 可視化(該当を色づけ)]

Claude のコマンドライン版(Claude Code)の場合 — ターミナルで次を実行します。下の認証キーはお試し環境の共有キーなので、そのまま使えます(自分のアカウントで使うときは、メニュー「認証キー」で発行したものに差し替えてください)。

claude mcp add --transport http logic-solver-mcp \
  https://experimental-public-preview.d2cptr62hjowgf.amplifyapp.com/api/mcp \
  --header "Authorization: Bearer lsmcp_xzKOH48M0BmrbYzUQjvlIjQBV3e4xjclX7Ovp8HiG9Q"

③ freee と連携する(データの取り込み)

お試し環境では、freee連携は事前に設定済みです。 あなたが連携作業をする必要はありません。freeeから同期した取引・取引先・勘定科目・税区分などが、すでに取り込まれた状態で使えます。

取り込みの状況は、メニュー「データ同期」で確認できます。

データ同期の画面。freeeから取り込む対象(取引先・勘定科目・税区分・従業員・取引など)ごとに最終同期日時とレコード件数(取引403件・勘定科目198件など)が並び、個別の「実行」と右上の「一括同期」ボタンがある [▲ データ同期(取り込み済みの状況)]

自分のfreeeデータでつなぎたい場合は、画面の**「お問い合わせ」**からご連絡ください。連携の設定をご案内します(本番の会計事業所ではなく、freeeの「開発用事業所」での利用を想定しています)。


まとめ:人は「正解のパターン」を決めるだけでいい

今回は、論理ソルバーMCPで「会計チェックを毎回ブレない仕組みに変える」話を紹介しました。

最後に、ポイントをもう一度だけ。

AIと組むとき、人が手順を細かく指示する必要は、もうそんなにありません。手順はAIに任せていい。

人がやるのは、この3つです。

  • 正解パターン(テスト)を決める … 業務の専門家
  • そのパターンを満たすしくみ(ルール)を作る … AI
  • できたしくみを、毎回同じ結果で何度も回す … 自動化されたチェック

ブレるAIを、テストという代表例で囲い込んで、論理ルールで「正しい形」を保ちながら育てていく。

論理ソルバーMCPは、そんな地に足のついた使い方を目指して、開発を続けています。

まずは1つでいいので、今日紹介したうちのどれか、ぜひ試してみてください。

最初の一歩は、本当に数分で踏み出せますよ。


ご要望・フィードバック、大歓迎です

今回は「会計のチェック」を題材に紹介しました。でも、このしくみが得意なのは会計に限りません。

得意なのは、「ロジカルな推論」── つまり、順を追ってルールを当てはめれば、誰がやっても同じ結論にたどり着くタイプの判定です。具体的には、「主語 → 述語 → 目的語」(SVO)の組み合わせで答えが決定的に決まるもの。「この取引は、この条件に当てはまる」「この申請は、この基準を満たす」のような“事実とルールでカチッと決まる”判定なら、分野を問わず強いんです。

  • 「うちのこの業務でも使いたい」 … どんな業務か、ぜひ教えてください
  • freee の他のプロダクトと連携したい
  • freee 以外のデータ(他システム・自社DB など)とつなぎたい

こうしたご要望は、**画面の「お問い合わせ」**からいつでも歓迎です。「こういう判定を自動化したい」の一言だけでも構いません。


【だいじな前提】税務・監査は「資格業務」です

税理士法では、税務代理・税務書類の作成・税務相談を「業として」他人のために行うことは、税理士の独占業務とされています。本ツールは、無資格者が他人の税務を代行するためのものではありません。 想定している使い方は次の2つです。

  1. 税理士・公認会計士が、自身の業務を効率化する(プロの確認作業を、速く・安全に・見落としなく)
  2. 事業者が、自社の会計データを自己点検する(社内の内部チェック・自主点検)

どちらの場合も、最終的な税務判断や対外的な申告は、有資格者の責任のもとで行ってください。本ツールの出力はあくまで判断の補助であり、専門家の判断を置き換えるものではありません。


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